肉じゃがは、豚肉や牛肉とじゃがいもを煮込んだシンプルな料理ですが、味付けに工夫をすると、ぐっと美味しくなります。
今回は、はちみつと味噌を使って、甘辛くてコクのある肉じゃがを作ってみました。
味の素ほんだしとこんぶだしで旨味を引き出し、野菜もたっぷり入れて栄養バランスも良くします。
ご飯にもパンにも合う、簡単でおいしいレシピです。
歴史や由来
肉じゃがは、日本の家庭料理の定番ですが、その起源は海軍にあります。
明治時代にイギリスに留学した東郷平八郎が、ビーフシチューの味が忘れられず、艦上で作らせたのが始まりという説が有名です。
しかし、これは舞鶴市や呉市の町おこしのために作られた都市伝説であり、実際には証拠がありません。
実際には、肉じゃがという料理名が初めて登場したのは、1950年(昭和25年)1月号の雑誌『主婦と生活』で紹介された外食券食堂のメニューで、「肉ジャガ」と書かれていました。
しかし、それがどのような料理だったかは不明です。
最も古くに「肉じゃが」という料理名でレシピが紹介されたのは、1964年(昭和39年)5月号の『きょうの料理』で、料理本で「肉じゃが」という料理名が一般的に使われだしたのは1975年(昭和50年)頃からです。
肉じゃがは、牛肉や豚肉とじゃがいもを醤油や砂糖で甘辛く味付けした煮物ですが、これは海軍で作られていたビーフシチューを日本風にアレンジしたものと考えられます。
海軍では、脚気予防のために洋食を取り入れていましたが、洋食に慣れない兵士も多くいました。
そこで、醤油や砂糖などで味付けした肉じゃがは食べやすくて人気になりました。
このように、肉じゃがは海軍発祥と言われる料理ですが、正確な発祥地や時期は不明です。
しかし、今では日本全国で愛される家庭料理となっています。
栄養価や効能
肉じゃがは、豚肉や牛肉とじゃがいもを煮込んだシンプルな料理ですが、味付けに工夫をすると、ぐっと美味しくなります。
また、野菜もたっぷり入れることで、栄養バランスも良くなります。
肉じゃがの栄養価は、一皿(133g)あたり、エネルギー151kcal、タンパク質5.4g、脂質7.3g、炭水化物18.9gです。
また、ビタミンCやβ-カロテン、モリブデンやビタミンB6などの栄養素も含まれています。
肉じゃがには、以下のような効能が期待できます。
- 血液サラサラ:玉ねぎに含まれる硫化アリルや豚肉に含まれるEPAやDHAなどが、血液をサラサラにし、動脈硬化や心筋梗塞などの予防に役立ちます。
- 便秘解消:じゃがいもやにんじん、しらたきなどに含まれる食物繊維が、腸内環境を整えて便秘を解消し、腸の動きを活発にします。
- 風邪予防・免疫力アップ:豚肉に含まれるタンパク質やビタミンB群が、体の組織を作り、疲労回復や免疫力の向上に効果的です。また、じゃがいもや玉ねぎに含まれるビタミンCが、風邪の予防や抗酸化作用に役立ちます。
- 美肌効果:にんじんに含まれるβ-カロテンが、皮膚の健康を保ち、老化防止やシミ・そばかすの予防に効果的です。また、食物繊維が老廃物の排出を促し、ニキビなどの肌トラブルを防ぎます。
このように、肉じゃがは様々な栄養素や効能がありますが、カロリーや糖質も高いので食べ過ぎには注意しましょう。
一日の摂取量目安は一皿(133g)程度です。
また、栄養バランスを考えて他の食品と組み合わせることも大切です。
材料(4人分)
- 豚肉(薄切り) 300g
- じゃがいも 4個
- にんじん 1本
- 玉ねぎ 1個
- しらたき 1袋
- サラダ油 大さじ1
- 水 400ml
- 味の素ほんだし 小さじ2
- こんぶだし 小さじ1
- 味噌 大さじ3
- はちみつ 大さじ2
- 酒 大さじ2
- 醤油 大さじ1
作り方
- じゃがいもは皮をむいて一口大に切り、水にさらしておく。にんじんは乱切りにする。玉ねぎはくし切りにする。しらたきは水洗いして食べやすい長さに切る。
- フライパンに油を熱し、豚肉を炒める。全体に火が通ったら一旦取り出す。
- 同じフライパンに水・味の素ほんだし・こんぶだしを入れて沸かす。沸騰したら豚肉・じゃがいも・にんじん・玉ねぎ・しらたきを加える。
- 味噌・はちみつ・酒・醤油を混ぜた合わせ調味料を加えてよくかき混ぜる。落としぶたをして弱火で15分ほど煮る。
- 野菜に箸がスッと通れば完成。器に盛り付けて召し上がれ。
コツ・ポイント
- 豚肉は薄切りの豚バラ肉や豚ロース肉がおすすめです。牛肉でも代用できます。
- 味噌は赤味噌や白味噌などお好みで選んでください。はちみつは砂糖やメープルシロップなどでも代用できます。
- 煮汁が多すぎる場合は落としぶたを外して煮詰めてください。逆に少なすぎる場合は水や酒を足してください。
- 煮汁の量は、野菜や肉が全部浸かるくらい。煮込み時間は、野菜が柔らかくなるまで。
- 他の野菜やこんにゃくなどを加えても美味しいです。野菜の甘みが味噌によく合います。
お味噌の話
白みそは、大豆と米麹、塩を使って作られる米味噌で、大豆の皮を取り除いてから煮て、短期間(数日から数ヶ月)で熟成させます。
そのため、色が白っぽく、塩分が少なく、麹の糖分による甘みがあります。
また、きめ細かくなめらかな食感も特徴です。
赤みそは、大豆と米麹や麦麹、塩を使って作られる米味噌や麦味噌で、大豆を蒸してから長期間(半年から一年)で熟成させます。
そのため、色が赤褐色になり、塩分が多く、辛口の味わいになります。
また、コクや旨味が強く、香ばしい香りも特徴です。
肉じゃがに白みそを使う場合は、甘みのある優しい味わいに仕上がります。
白みそは淡い色合いなので、野菜の色もきれいに見えます。
また、白みそは塩分が少ないので、塩気のある食材と合わせるとバランスが良くなります。
例えば、しらたきや油揚げなどを加えるとおすすめです。
肉じゃがに赤みそを使う場合は、コクのある濃厚な味わいに仕上がります。
赤みそは色が濃いので、野菜の色も濃く見えます。
また、赤みそは塩分が多いので、水分の多い食材と合わせるとバランスが良くなります。
例えば、かぼちゃや大根などを加えるとおすすめです。
このように、肉じゃがに白みそと赤みそでは違った風味や特徴があります。
あなたの好きな料理や味付けで楽しんでくださいね。
ちょい足し
肉じゃがは、いろいろな調味料や具材を加えることで、味や食感を変えて楽しむことができます。例えば、以下のようなアレンジがあります。
- 七味唐辛子やラー油で辛味を加える
- バターやマヨネーズでコクとまろやかさを出す
- キムチやチーズで韓国風にする
- カレー粉やケチャップで洋風にする
- ごま油やコチュジャンで韓国風にする
- にんにくや生姜で香りと旨味をプラスする
- 柚子胡椒やオリーブオイルで風味を変える
- お酢やポン酢でさっぱりとした味わいにする
リメイク
肉じゃがを作った後に、別の料理にリメイクすることもできます。例えば、以下のようなリメイクがあります。
- カレーやコロッケにする
肉じゃがをカレーにリメイクする場合は、以下のような手順で作ります。
- 余った肉じゃがを鍋に入れて温める。水分が多すぎる場合は、煮詰める。
- カレールウを加えて溶かし、よく混ぜる。水分が少なすぎる場合は、水や酒を足す。
- 味を見て、塩やコショウで調整する。
- ご飯に盛り付けて完成。
肉じゃがをコロッケにリメイクする場合は、以下のような手順で作ります。
- 余った肉じゃがをボウルに入れて潰す。お肉やしらたきや玉ねぎはキッチンバサミで細かく切る。
- パン粉とこしょうを加えてよく混ぜる。固まらない場合は、小麦粉や片栗粉を足す。
- 手で丸めてコロッケの形にする。
- 小麦粉→溶き卵→パン粉の順に衣をつける。
- 170℃~180℃の油で揚げてきつね色になったら完成。
このように、肉じゃがはカレーやコロッケにリメイクすることができます。
- サラダや丼物にする
肉じゃがのサラダにする場合は、以下のような手順で作ります。
- 余った肉じゃがをボウルに入れて潰す。お肉やしらたきや玉ねぎはキッチンバサミで細かく切る。
- レタスやキャベツ、トマトなどの好きな野菜を洗って切る。
- マヨネーズやドレッシング、塩コショウなどで味付けする。
- 野菜と肉じゃがを和えて完成。
肉じゃがの丼物にする場合は、以下のような手順で作ります。
- 余った肉じゃがを鍋に入れて温める。水分が多すぎる場合は、煮詰める。
- 卵を溶いて加えてふわふわに仕上げる。
- ご飯に盛り付けて完成。
このように、肉じゃがはサラダや丼物にすることができます。あなたの好きな料理や味付けで楽しんでくださいね。
- パスタソースやグラタンの具材にする
肉じゃがのパスタソースにする場合は、以下のような手順で作ります 。
- 余った肉じゃがをフードプロセッサーにかけて細かくする。水分が多すぎる場合は、煮詰める。
- フライパンにバターを熱し、小麦粉を加えて炒める。牛乳を少しずつ加えてとろみをつける。
- 肉じゃがのペーストを加えてよく混ぜる。塩コショウで味を調える。
- 茹でたパスタと和えて完成。
肉じゃがのグラタンの具材にする場合は、以下のような手順で作ります 。
- 余った肉じゃがをボウルに入れて潰す。お肉やしらたきや玉ねぎはキッチンバサミで細かく切る。
- フライパンにバターを熱し、小麦粉を加えて炒める。牛乳を少しずつ加えてとろみをつける。
- チーズを加えて溶かす。塩コショウで味を調える。
- 耐熱皿に肉じゃがのペーストを敷き詰める。ホワイトソースをかける。
- さらにチーズを散らす。
- オーブンで焼いて完成。
このように、肉じゃがはパスタソースやグラタンの具材にすることができます。あなたの好きな料理や味付けで楽しんでくださいね。
このように、肉じゃがは様々なアレンジやリメイクが可能です。あなたの好みに合わせて試してみてくださいね。
おわりに
肉じゃがは、はちみつと味噌を使って、甘辛くてコクのある味付けにすると、より美味しくなります。
味の素ほんだしとこんぶだしで旨味を引き出し、野菜もたっぷり入れて栄養バランスも良くします。
材料は豚肉・じゃがいも・にんじん・玉ねぎ・しらたきで、作り方は簡単です。
合わせ調味料を加えて煮込むだけです。
また、肉じゃがは、いろいろな調味料や具材を加えることで、アレンジやリメイクができます。
七味唐辛子やラー油で辛味を加えたり、バターやマヨネーズでコクとまろやかさを出したり、キムチやチーズで韓国風にしたり、カレー粉やケチャップで洋風にしたり、ごま油やコチュジャンで韓国風にしたり、にんにくや生姜で香りと旨味をプラスしたり、柚子胡椒やオリーブオイルで風味を変えたり、お酢やポン酢でさっぱりとした味わいにしたりすることができます。
また、肉じゃがを作った後に、カレーやコロッケにしたり、サラダや丼物にしたり、パスタソースやグラタンの具材にしたりすることもできます。
このように、肉じゃがは様々な方法で楽しめる料理です。あなたも自分の好きな料理やアレンジを紹介してみてくださいね。
今日は夜空を見上げて月を見よう