第1章:Googleフォームとは?【基本から解説】
Googleフォームとは?
Googleフォーム(Google Forms) は、Googleが提供する無料のオンラインフォーム作成ツールです。
誰でもGoogleアカウントさえあればすぐに使え、アンケート、申込フォーム、クイズ、フィードバック収集など、さまざまな用途に活用できます。
無料で使えるにも関わらず、機能はとても豊富で、初心者でも簡単に作成できるのが魅力です。
ビジネス、教育、個人利用まで幅広く対応しており、クラウド上で管理できるため、リアルタイムで情報を収集・確認できます。
何ができるのか?
Googleフォームでは、主に以下のようなことが可能です:
- 複数の質問形式(選択式、記述式、チェックボックスなど)を組み合わせてフォームを作成
- 回答者からの情報をリアルタイムで自動収集
- 回答結果をGoogleスプレッドシートと連携して整理・集計
- デザインや配色を自由にカスタマイズ
- 回答を自動的に集計し、グラフや統計として表示
- フォームのリンクをメールやSNSで共有可能
代表的な利用シーン
📊 アンケートの作成
顧客満足度調査や従業員の意識調査、イベントの事後アンケートなどに最適です。
回答は自動でスプレッドシートに記録され、分析もスムーズです。
📩 申込フォーム
セミナーや勉強会、社内イベントの受付フォームとして使われることが多く、入力ミスの削減や自動返信メールの設定も可能です。
🧠 クイズ・テストの作成
学校や塾でのオンラインテストとしても利用され、正解・不正解の設定、得点の自動計算などが行えます。
📅 日程調整や出欠確認
候補日の提示と選択肢形式の設問により、イベントや会議のスケジュール調整にも活用可能です。
第2章:Googleフォームの作成手順【初心者向け】
ステップ①:Googleアカウントの準備
Googleフォームを使うには、Googleアカウントが必要です。すでにGmailなどを利用していれば、そのアカウントでログインするだけでOKです。
アカウントがない場合は、Google アカウントの作成ページから無料で作成できます。
ステップ②:フォームを作成する
- Googleフォームのページにアクセス
→ Googleフォーム公式サイト にアクセスします。 - 新しいフォームを作成
「+空白」または「テンプレートギャラリー」からフォームの作成を開始できます。 - タイトルと説明文の入力
フォームの目的や概要を記入し、回答者に意図が伝わるようにします。 - 質問を追加する
「+」ボタンで新しい質問を追加。以下の質問形式が利用可能です:- 記述式:自由記述で回答してもらう
- ラジオボタン:単一選択
- チェックボックス:複数選択可能
- プルダウン:コンパクトな選択形式
- 日付・時間:スケジュール確認に便利
- 必須設定の切り替え
各質問には「必須」のオン/オフがあり、必ず回答してほしい項目にはチェックを入れます。
ステップ③:外観と設定を調整する
- テーマと色の変更
画面上部の「パレットアイコン」から、背景色や文字色をカスタマイズ可能です。 - 設定の調整
歯車アイコンから、以下の設定が行えます:- 回答の編集可否
- 回答の一度きり制限(Googleアカウント要)
- 自動返信メールの設定
- クイズモードのON/OFF
第3章:Googleフォームの便利機能5選【知って得するテクニック】
1. 回答の制限と認証機能
Googleフォームでは、回答をGoogleアカウントの所有者に限定することができます。
これにより、社内メンバーのみに限定したり、1人1回の回答制限をかけることが可能です。
2. 回答の自動集計&グラフ表示
フォームの回答タブから、集計結果を円グラフや棒グラフで可視化できます。
データがスプレッドシートに自動転記される機能もあり、Excelが苦手でも分析が簡単です。
3. テーマ・デザインの変更
シンプルなフォームに飽きたら、背景画像やカラーパレットを使って見た目を一新できます。
イベントやブランドカラーに合わせたフォームデザインで、ユーザー体験を向上させましょう。
4. セクション分けとスキップロジック
質問をセクション(ページ)ごとに分けることで、長いフォームでも見やすくなります。
また、「特定の回答を選んだら次のセクションへスキップ」という条件分岐(ロジック)も設定可能です。
5. 通知設定とアドオン活用
フォーム送信後に通知メールを送ったり、アドオン(拡張機能)を使えば、以下のような高度な機能も実現できます。
- 回答者へのカスタム自動返信
- PDFでの回答内容出力
- Googleドライブへの自動保存
第4章:ビジネスでの活用事例【現場で使える実例紹介】
1. 社内アンケート
従業員満足度調査やリモートワークの実施状況などを収集し、社内の課題改善や制度設計に役立てることができます。
2. 顧客フィードバック収集
商品購入後に送る満足度アンケートや、サービスの改善点を収集するフォームとしても有効。
匿名回答も可能なので、本音を引き出しやすくなります。
3. セミナー・イベント受付
Googleフォームに必要事項を入力してもらうことで、出席者管理が効率化されます。
スプレッドシート連携により、名簿作成やリマインドメールの準備もスムーズに。
4. 勤怠・日報管理
簡易的な出勤記録や業務報告をフォームで行い、結果をGoogleスプレッドシートで一元管理。
中小企業やスタートアップに特におすすめの運用法です。
第5章:Googleフォームと連携できるツール&自動化テクニック
Googleフォームは単体でも便利ですが、他のGoogleサービスや外部ツールと連携することで、作業の自動化や効率化が格段に進みます。
ここでは、特に実用性の高い連携テクニックを紹介します。
1. Googleスプレッドシートとの連携(標準機能)
Googleフォームで得た回答は、ワンクリックでスプレッドシートと連携できます。
- 回答内容がリアルタイムで反映
- フィルター、並べ替え、グラフ作成が自由自在
- 他のチームメンバーと共有・編集も簡単
これにより、フォームで集めたデータをそのまま「報告書」「分析資料」「顧客リスト」として利用可能です。
2. Google Apps Script(GAS)による自動処理
Google Apps Script(GAS) は、Google製品を自動操作できるスクリプト言語(JavaScriptベース)です。
以下のようなことが可能になります。
- 回答者に自動返信メールを送信
- 回答内容を元に自動でPDFを生成
- 回答に応じたGoogleカレンダーへの予定登録
- フォーム回答に応じた条件分岐処理
プログラミングに慣れていない方でも、ネット上に豊富なテンプレートがあり、コピペ&修正で使えます。
Google Apps Script(GAS)による自動処理の例
フォーム送信時に回答者へ自動返信メールを送る
GASを使えば、フォームが送信された直後に、回答者へ確認メールなどを自動で送ることができます。
// Googleフォームが送信されたときに実行される関数
function onFormSubmit(e) {
// e はフォーム送信に関する詳細情報を含むイベントオブジェクトです。
// 例えば、e.response でフォームの回答データにアクセスできます。
var response = e.response;
var email = response.getResponderEmail(); // 回答者のメールアドレスを取得(設定で収集している場合)
if (email) { // メールアドレスが取得できたら
var subject = "お問い合わせありがとうございます";
var body = "この度はお問い合わせいただき、誠にありがとうございます。\n\n追って担当者よりご連絡いたします。";
MailApp.sendEmail(email, subject, body); // メールを送信
}
}
このコードをGoogleフォームに紐付けられたスプレッドシートのGASエディタに記述し、「トリガー」を設定するだけで、フォーム送信のたびに自動返信メールが送られるようになります。
プログラミングの知識が少なくても、このようなテンプレートを参考にすることで、手軽に自動化を始められます。
3. ZapierやMake(旧Integromat)との連携
Zapier(ザピアー) や Make(旧Integromat) は、異なるWebサービス同士をつなげるノーコードツールです。
Googleフォーム × Zapierでできることの例
- 回答があったら Slackに通知
- フォーム送信後に Trelloのカードを自動作成
- 新規回答で Gmailから自動返信
複数のサービスを組み合わせたワークフローの自動化が可能で、業務時間の短縮やミスの削減につながります。
Zapierによる自動連携の例
フォーム送信時にSlackへ通知を送る
Zapierのようなノーコードツールを使えば、プログラミング不要でGoogleフォームと他のサービスを連携させることができます。
「Googleフォームで回答があったら、Slackの特定のチャンネルに通知を送る」といった連携も数クリックで設定可能です。
設定イメージ
- トリガー(きっかけ): Google Forms – 「New Form Response」(新しいフォームの回答)
- アクション(実行すること): Slack – 「Send Channel Message」(チャンネルにメッセージを送信)
- メッセージ内容にフォームの回答データを含める設定
このように、トリガーとアクションを組み合わせることで、手動で行っていた情報共有や記録作業などを自動化し、業務効率を大幅に向上させることができます。
第6章:Googleフォーム利用時の注意点【トラブル回避&セキュリティ】
Googleフォームは便利ですが、個人情報の収集や共有を行う場面では注意が必要です。
不適切な使い方は、情報漏洩や信頼失墜のリスクを招きます。
1. 回答の匿名性とプライバシー設定
Googleフォームは、初期設定では誰でも回答できる公開状態です。
以下のポイントを必ずチェックしましょう。
Googleアカウントへのログインが必要かどうか
回答者のメールアドレスを自動で収集するかどうか
匿名回答を受け付けるか(企業のフィードバック用途など)
これらは、フォームの「設定」タブから簡単に変更可能です。
2. スパム対策:reCAPTCHAの導入
誰でも回答可能なフォームは、スパムやボットの標的になる可能性があります。
対策としては
- 回答をGoogleアカウント保持者のみに制限
- 回答回数の制限(1人1回など)
- 必須項目を増やして不正な入力を防止
- reCAPTCHA(スパム防止チェック)を活用(Google Workspace限定機能)
3. データの取り扱いと保存
Googleフォームのデータはクラウド上に保存されるため、インターネットに接続されていればいつでもアクセス可能です。
ただし、以下の点に注意しましょう。
- 個人情報保護法やGDPRに違反しない内容か確認
- 不必要に**機微な個人情報(住所、電話番号、健康状態など)**を収集しない
- 社内フォームの場合、編集権限の管理を厳密に設定
また、定期的なバックアップ(CSV形式でエクスポート)もおすすめです。
第7章:まとめ|Googleフォームをもっと活用しよう!
Googleフォームは、「無料でここまでできるのか!」と驚くほど多機能で柔軟なツールです。
初心者でも直感的に使える設計ながら、他のGoogleサービスや外部ツールと連携することで、業務効率化や業務自動化の中核ツールとしても十分活躍します。
✅ こんな人におすすめです。
- はじめてアンケートを作りたい人
- イベント申込や社内調査をスマートに管理したい人
- 業務を自動化・効率化したい中小企業や個人事業主
- プログラミングに頼らずに高度な処理をしたい人
使い方や活用法をしっかり理解すれば、Googleフォームは単なるアンケートツール以上の武器になります。
ぜひこの記事を参考に、あなたの現場でも「Googleフォーム革命」を起こしてください!
✅今すぐやってみよう!
📌 まずはシンプルなアンケートフォームを1つ作成してみましょう!
下記リンクからGoogleフォームにアクセスして、今回紹介したステップに沿って実践してみてください。
👉 Googleフォームを開く