災害時には、電気やガスなどのライフラインがストップしてしまう可能性があります。
そのような場合に、暖房や調理、発電などに使えるエネルギー源としてカセットボンベが便利です。
カセットボンベは、コンパクトで安価で長期保存できるという特徴があります。
また、さまざまな器具に対応しており、幅広い用途に活用できます。
この記事では、災害時に役立つカセットボンベの種類とその活用法について紹介します。
カセットボンベとは
カセットボンベとは、液化石油ガス(LPG)を小型の金属缶に充填したものです。
カセットボンベは、カセットコンロやカセットストーブなどの器具にセットして使います。
カセットボンベは、アウトドアやキャンプなどのレジャー用途にも人気ですが、災害時にも重宝します。
カセットボンベの使用期限は、製造から約7年です。
カセットボンベの容量は、一般的に250gですが、220gや300gのものもあります。
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カセットボンベの種類と特徴
カセットボンベには、主に次の3種類があります。
バルブ式
バルブを開閉することでガスの出入りを調節できるタイプです。
器具から取り外すときは、バルブを閉めてガスを止める必要があります。
バルブ式のカセットボンベは、カセットボンベ式暖房機やカセットボンベ式発電機などに使われます。
ノズル式
器具に差し込むと自動的にガスが出るタイプです。
器具から取り外すときは、ガスが自動的に止まります。
ノズル式のカセットボンベは、カセットコンロやカセットストーブなどに使われます。
ネジ式
器具にねじ込むことでガスが出るタイプです。
器具から取り外すときは、ねじを緩めてガスを止める必要があります。
ネジ式のカセットボンベは、ランタンやバーナーなどに使われます。
カセットボンベの種類によって、対応する器具が異なります。
安全に使用するためには、商品に記載されている「使用できる製品」を確認することが大切です。
カセットボンベの備蓄方法と注意点
カセットボンベを備蓄する場合は、次のような方法と注意点を守りましょう。
備蓄量の目安
備蓄量の目安は、1人1週間に必要なカセットボンベの本数は約6本です。
家族の人数や季節によっても必要な本数に差がありますので、適宜調整してください。
保管場所
保管場所は、直射日光や高温多湿を避け、火気や熱源から離れた涼しい場所にしまいましょう。
また、子どもやペットの手の届かない場所に保管してください。
保管期間
保管期間は、使用期限内に使い切るようにしましょう。
使用期限が過ぎていると、内部のパッキンが劣化してガス漏れする恐れがあります。
使用期限は、製造から約7年です。
処分方法
処分方法は、空のカセットボンベは普通のゴミとして回収できません。
各自治体の処分方法を確認するか、「日本ガス石油機器工業会」のお客様センターに問い合わせてみましょう。
費用はかかりますが、回収業者に依頼する方法もあります。
カセットボンベの活用法
カセットボンベは、さまざまな器具に対応しており、幅広い用途に活用できます。
ここでは、災害時に役立つカセットボンベの活用法を紹介します。
カセットボンベ式暖房機
カセットボンベ式暖房機は、カセットボンベを燃料とする小型の暖房器具です。
災害時には、寒さ対策として重宝します。
カセットボンベ式暖房機には、次のような特徴があります。
- 電気やガスがストップしても使える
- コンパクトで持ち運びやすい
- 火力や温度を調節できる
- 燃焼時間は約3~4時間
カセットボンベ式暖房機を使うときは、次のような注意点を守りましょう。
- 換気を十分に行う
- 火気や熱源から離れた場所に設置する
- 睡眠中や不在時には使用しない
- 燃焼中はカセットボンベを交換しない
カセットボンベ式発電機
カセットボンベ式発電機は、カセットボンベを燃料とする小型の発電機です。
災害時には、スマホやラジオなどの充電や電源として役立ちます。
カセットボンベ式発電機には、次のような特徴があります。
- 電気やガスがストップしても使える
- コンパクトで持ち運びやすい
- 発電能力は約100Wで、スマホやラジオなどの小型電化製品に対応
- 燃焼時間は約2~3時間
カセットボンベ式発電機を使うときは、次のような注意点を守りましょう。
- 換気を十分に行う
- 火気や熱源から離れた場所に設置する
- 睡眠中や不在時には使用しない
- 燃焼中はカセットボンベを交換しない
カセットボンベ式コンロ
カセットボンベ式コンロは、カセットボンベを燃料とする小型のコンロです。
災害時には、調理や温かい飲み物の作成に役立ちます。
カセットボンベ式コンロには、次のような特徴があります。
- 電気やガスがストップしても使える
- コンパクトで持ち運びやすい
- 火力や火の大きさを調節できる
- 燃焼時間は約1~2時間
カセットボンベ式コンロを使うときは、次のような注意点を守りましょう。
- 換気を十分に行う
- 火気や熱源から離れた場所に設置する
- 睡眠中や不在時には使用しない
- 燃焼中はカセットボンベを交換しない
- 鍋やフライパンなどの器具は、コンロのサイズに合わせる
おまけ:お水のろ過装置(簡易)
災害時には、水道水が飲めなくなる可能性があります。
そのような場合に、水をろ過して飲用可能にする方法を紹介します。
必要なものは、次のとおりです。
- ペットボトル
- 綿
- 砂
- 炭
- ガムテープ
作り方は、次のとおりです。
- ペットボトルの底を切り落とす
- ペットボトルの口に綿を詰める
- 綿の上に砂を入れる
- 砂の上に炭を入れる
- ペットボトルの口にガムテープで別のペットボトルを接続する
- 汚れた水を上のペットボトルに入れると、下のペットボトルにろ過された水が出てくる
この方法は、水の濁りや臭いを除去することができますが、細菌やウイルスなどの病原体を除去することはできません。
そのため、ろ過した水は、沸騰させてから飲むことをおすすめします。
まとめ
この記事では、災害時に役立つカセットボンベとその活用法について紹介しました。
カセットボンベは、暖房や調理、発電などに使える便利なエネルギー源です。
カセットボンベを備蓄する場合は、保管方法や注意点を守ってください。
また、カセットボンベを使う場合は、換気や火の扱いに気をつけてください。
災害に備えて、カセットボンベを上手に活用しましょう。
お水も大切ですね