今、PCを立ち上げたら勝手にBingが開いてしまった――。
「またか…」と感じた方、安心してください。
これは多くのWindowsユーザーが直面している現象で、きちんと設定を変えればすぐに止められます。
本記事では、なぜBingが勝手に立ち上がるのか、その原因と背景を解説したうえで、初心者でも迷わない手順で解決方法を紹介します。
途中には図解付きのステップも用意しているので、短時間で確実に対策できます。
この記事の結論(今すぐやること 3つ)
1. Edge を開き 「設定」→「System(システム)/System and performance」 で Startup Boost と バックグラウンド実行 をオフにする。
2. ブラウザ(Chrome/Edge)の「起動時の動作」を確認し、Bingを指定していないかチェックする。
3. タスクマネージャーの Startup(スタートアップ) タブとスタートアップフォルダ、インストール済みアプリ(Edge Bar 等)をチェック。怪しい動作ならフルスキャン。
なぜ勝手にBingが立ち上がるのか?(主な原因)
EdgeのStartup Boostやバックグラウンド機能 がプロセスを常駐させ、ログオン時にBing(Edgeの新しいタブ等)を呼び出すことがある。
企業ポリシー/レジストリでも制御可能です。
ブラウザの「起動時」設定(On startup / 起動時に特定ページを開く)がBingになっている。
特にChromeやEdgeで設定ミスが多い。
Edge Bar / Desktop Search(Web widget) が自動で表示される設定になっている。
これ自体がBing検索をデスクトップに出す。
拡張機能やPUP(望ましくないソフト) が強制的に検索先を変えているケース。
ブラウザリダイレクトや起動ページの改変は拡張が原因になることが多い。
マルウェア/誤設定 の可能性(稀だが注意)。
不審な動作が続く場合はスキャンが必須。
ステップ別:原因の切り分け&対処(やさしい順 → 詳細)
1) まずいつ・どうやって立ち上がるかを観察する(1分)
電源オン直後か、ログイン後か、ブラウザ起動時か、特定のアプリを開いた時かを確認。
→ 「ログイン直後に開く」ならスタートアップ周り(Startup Boost / スタートアップ項目 / Edge Bar)が怪しい。
2) タスクマネージャーのスタートアップを確認(3分)
Ctrl
+Shift
+Esc
でタスクマネージャーを開く。- [スタートアップ] タブで
Microsoft Edge
やBing
関連のエントリを探し、不要なら右クリック→無効化。
(※ここで無効にしてもEdgeのプリロード機能は別設定なので次へ)
3) Microsoft Edge の基本設定を確認(5分) — 一番効くことが多い
手順1:Edgeの設定を開く
まず、Microsoft Edgeの右上にある...
(三点リーダー)をクリックし、メニューの一番下にある「設定」を選択します。
手順2:システムとパフォーマンスへ移動
設定画面の左側メニューから、「システムとパフォーマンス」をクリックします。
手順3:システム設定の変更
「システムとパフォーマンス」の画面で、右側の「システム」をクリックします。
手順4:スタートアップブーストとバックグラウンド実行をオフにする
「システムとパフォーマンス」の詳細画面が表示されたら、「スタートアップ ブースト」と「Edgeを閉じたときにバックグラウンド拡張機能とアプリの実行を続ける」の2つの項目をオフにします。
スイッチをクリックして灰色に変わればOKです。
この設定により、PC起動時やEdgeを閉じた後でもバックグラウンドでEdgeのプロセスが動作するのを防ぐことができます。
これにより、意図しないBingの立ち上げを止める効果が期待できます。
4) Edge Bar / Desktop Search(デスクトップのBing検索バー)を止める(2〜3分)
Edge → 設定 → Sidebar / Edge bar / Desktop search の項目を開き、「自動で開く/Auto-launch」 をオフにするか、タスクトレイにある Edge Bar のアイコンを右クリックして Quit(終了)。
恒久的に消したければレジストリ/ポリシーで無効化可能。
5) Chromeや他ブラウザの「起動時」設定と拡張を確認(3〜5分)
Chrome: 右上 → 設定 → 起動時(On startup) → 「特定のページを開く」がある場合、BingのURLを削除するか「新しいタブページにする」。
拡張機能: chrome://extensions/
(またはEdgeの拡張管理)で怪しい拡張を無効化または削除。
必要ならブラウザをリセット。
これらはPUPやリダイレクト対策の基本です。
6) さらに踏み込む(上級者向け)
スケジュールされたタスク(Task Scheduler) を確認
変なタスクが起動でブラウザを呼んでいないかチェック。
スタートアップフォルダ を見るshell:startup
(現在ユーザー)と shell:common startup
(全ユーザー)を確認。
レジストリの自動起動キーHKLM\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
等に怪しいエントリがないか確認。編集する場合は必ずバックアップ。
7) マルウェア疑いがあるとき(必須の対処)
フルスキャン(Windows Security / Defender 等)を実施。
サードパーティのセキュリティソフトでもフルスキャン。
Microsoft コミュニティの事例でも、想定外の自動起動はマルウェアやサードパーティ製ソフトの影響の可能性が示唆されています。
異常が見つかればアンインストールまたは隔離。
すぐに使える「確認・修正チェックリスト」
- 起動直後にBingが出るか → yes/no
Ctrl+Shift+Esc
→ スタートアップにEdge/Bingエントリがあるか → 削除/無効化- Edge→設定→System and performance → Startup Boost OFF & バックグラウンド実行 OFF。
- Edge→設定→Start, home and new tabs → 起動時のページを「新しいタブ」に。
- Edge Bar(デスクトップ検索バー)をOFFに。
- Chromeの起動設定・拡張を確認(リセット推奨)。
- フルウイルススキャン実行。
よくある質問(FAQ)
Q1:設定を全部変えても直らない。どうすれば?
A:上級手順(Task Scheduler、レジストリ、ポリシー)を確認。
企業PCなら管理者に相談。
最終手段はプロファイルの新規作成やWindowsのクリーンアップ。
Q2:Edgeを完全に削除していい?
A:Windowsの深い部分と結びついているため、完全削除は推奨されない場合があります。
必要なら代替ブラウザを既定にしてEdgeの自動起動設定を無効化するほうが安全です。
まとめ(安全第一で段階的に)
「Bingが勝手に立ち上がる」問題は、まずは設定(EdgeのStartup Boost/起動時設定/Edge Bar/ブラウザの起動ページ)を疑うのが合理的です。
多くは数分の設定変更で直りますが、しつこい場合は拡張・スタートアップ・スケジュール・マルウェアの順で切り分けてください。
レジストリ編集やポリシー変更は強力ですがリスクもあるため、バックアップを忘れずに。
注意
本記事は執筆時点での最新情報をもとにしていますが、WindowsやMicrosoft Edgeのバージョンアップにより、手順や画面構成が変更される可能性があります。
最新の公式サポート情報もあわせてご確認ください。